研究内容
大量複雑データの効率的効果的な管理
高度情報化社会である今日,膨大なデータが氾濫しているだけではなく,データ自体も単なるテキストからハイパーテキスト,グラフといったより複雑な形式をとるようになってきています.このようなデータのことをビッグデータと呼びますが,人間はこうしたデータから情報を収集し,それらを利活用して新しい知識を得ることで,さまざまな問題を解決していきます.このとき重要となるのが,
- ビッグデータの効果的,効率的な格納,
- 高性能なデータ検索およびその検索結果の利活用
をすることができるシステムの開発になるのです.
弊研究室はこうした情報システムを利用し,ビッグデータの高度利用や効率的なデータ処理に関する研究を行っています.また,こうした研究を円滑に行う上で,さまざまな大学の研究室 (50 音順) と共同研究や研究交流を行っています.
- 尾道市立大学経済情報学部: 木村 文則 准教授
- 関西大学総合情報学部: 松下 光範 教授
- 北見工業大学工学部: 桝井 文人 教授,プタシンスキ ミハウ エドムンド 准教授
- 岐阜大学工学部: 鈴木 優 准教授
- 京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科: 馬 強 教授
- 神戸大学数理・データサイエンスセンター: 中村 匡秀 教授
- 甲南大学知能情報学部: 灘本 明代 教授
- 東京工業大学情報理工学院情報工学系: 宮崎 純 教授
- 中央大学理工学部: 難波 英嗣 教授
- 筑波大学計算科学研究センター: 天笠 俊之 教授
- 同志社大学理工学部: 田村 晃裕 准教授
- 名古屋大学数理・データ科学教育研究センター: 駒水 孝裕 准教授
- 奈良先端科学技術大学院大学先端科学研究科: 久米 出 助手
また,弊研究室出身の OB/OG の中には他大学の教員・研究員として活躍している者もおります.
研究事例
ビッグデータとディジタルライブラリ
あらゆるデータがディジタル化され,そのほとんどすべてが計算機上の記憶装置に格納されるようになってきていますが,こうした大量複雑データ (いわゆるビッグデータ) に対する高速かつ高精度処理の実現はますます困難になってきています.また,ディジタル化されたデータが数十年,数百年後,読み出すことができるという保証はどこにもありません.
そこで,ディジタルライブラリがこれからも利用者にとって有用なシステムであり続けることができるよう,
- ビッグデータに対する高速・高精度処理を実現可能な情報アクセス基盤の開発
- 次世代のディジタルライブラリの仕様,システム設計
- ディジタルデータの長期保存するための仕様の設計,およびその関連技術の開発
- 文化現象に関わる事物,事象のディジタル化のための仕様設計,およびその関連技術の開発
に関する研究を続けています.
Web データに対する情報検索/推薦
Web の世界には,ありとあらゆる文書が存在するため,検索精度のよい検索システムを構築するだけではなく,利用者が効果的に所望の文書を検索できるような支援システムの構築が重要となっています.
そこで,
- Web 文書からデータの特徴を正しく抽出するための情報抽出技術の確立
- 人間の情報要求を忠実に反映できる情報アクセス基盤の設計と実装
- 情報システムと利用者間のインタラクション機構の開発とその情報アクセス基盤に対する応用
- 高精度な類似検索を実現するための技術開発
を中心に研究を行っています.