ICWSM-2025 Workshop (MisD) にて研究発表
2025年6月23~26日にデンマークのコペンハーゲンにある University of Copenhagen で開催された The 19th International AAAI Conference on Web and Social Media (ICWSM-2025) の併設開催ワークショップ The 1st Workshop on Misinformation Detection in Era of LLMs (MisD) において,下記研究発表を行いました.
- Yuka Teramoto, Takahiro Komamizu, Mitsunori Matsushita, and Kenji Hatano, ``Checklist-Prompted Feature Extraction for Interpretable and Robust Fact Check Worthiness Prediction,'' The Workshop Proceedings of the 19th International AAAI Conference on Web and Social Media, June 2025.
博士課程(後期課程)の寺本優香です.ICWSM2025併設ワークショップThe 1st Workshop on Misinformation Detection in Era of LLMs (以下MisD)での研究発表についてご報告します.「LLM時代の誤情報検出」というまさに時代の熱烈な需要を受けて設置されたような企画です.今回は本ワークショップの記念すべき第1回目開催で,博士の方が運営として活躍されていたのが印象的でした.
実は私個人のみならず,我々のラボでもICWSMおよび併設ワークショップへの参加は初でした.論文共著者でもある駒水先生が開催の知らせを瞬時に発見し勧めてくださったのが投稿のきっかけです.本当にありがとうございました.
MisD(ワークショップ)
本会議はCopenhagen University,ワークショップおよび懇親会はAalborg Universityのキャンパスの一部でそれぞれ開催されました.初日開催のワークショップ会場が本会議のそれと離れていることもあり聴講者が集まるか不安でしたが,蓋を開けてみればほぼ本会議に参加の人数がワークショップにも参加していた印象です.ワークショップごとに教室が分かれており,MisDにはおよそ30人程度が集まりスタートしました.

発表時間12分,質疑3分のやや駆け足での発表でしたが,本会議の参加者が5分で研究発表,セッショングループでまとめて3問ほどの質疑で回していたのを鑑みるとだいぶ丁寧に発表できたほうかと思います.ワークショップに沿ったディスカッションの時間はたっぷり1時間取られており,着席したままの参加者がグループワーク形式でどんどん手を挙げて意見をぶつけており非常に新鮮でした.研究テーマはワークショップの開催趣旨にだいぶ近いほうだった自負がありますが,それでも英語での議論のなかにガンガン割り込むのはなかなか心理ハードルが高い印象(割り込むけど).
ICWSM(本会議)

2日目以降はICWSM本会議に参加.開催期間に比べて本会議の参加者が多いこともあり,先述の通り1本5分での高速プレゼンテーションによる論文の紹介が続きます.過去に参加したEMNLPなどに比べて技術面ではシンプルかつ明快な実装が多く直感的に理解しやすかった印象です.一方慣れなかったのが社会問題を扱うさいに使用されるような専門用語が多く出現することでした.分かりやすいものだとpolarization(分極化),partizan(特定政党の熱狂的信者)など.partizanは最初ゲリラ兵の印象しかなかったので話がつかめず慌てて調べました.さらにこの聴講でcanpregという言葉を知りました.解説によるとこれは「pregnant(妊娠した状態)におけるcannabis(大麻)の使用」の意であり,現在大麻利用が合法の国においてかなり議論になっているらしいです.生ハムや刺身は避けようとかコーヒーは控えようとか,そんな話を超越した社会問題が世界にはある...
また個人的な所感ですが,この会議への参加がきっかけで計算社会科学の分野で活躍されている研究者の方々とお話することができたのが非常に良かったです.当該分野における有名な学会誌や会議の名称を知ることができたり,有志の論文輪読会を教えていただくなど大変勉強になりました.
デンマーク コペンハーゲン
毎日会議の後に移動がてら徒歩で街を散策しました.北欧のパリの異名にたがわぬ非常に美しい街並みでした.






まだまだここに書ききれないほどの素晴らしい体験をすることができましたが,一旦活動報告はここまでとしたいと思います.お付き合いいただきありがとうございました.(寺本)